喜びはどれほど深い?
心の根源にあるもの

ポール・ブルーム 著 小松淳子 訳

304頁/定価 2200円+税
ISBN 9784772695275 発行 インターシフト(発売 合同出版)
 喜び = 痛み  空想 = 現実
 
苦痛にすら喜びを感じ、空想と現実を行き来する超ヘンな生き物=ヒト。
 
その心の根源を、数々の賞を受賞している心理学の旗手が解き明かす。

 人間とは奇妙な生き物だ。
 苦痛や恐怖にすら喜びを感じたり、空想のできごとに手に汗握り、涙を流したりする。
 本書はそんな不可思議な人間心理を、「本質主義(エッセンシャリズム)」という視点から読み解く。

 本質主義とは、「見た目ではわからない<本質>がものには宿っている」という認識のこと。
 これは人間ならではの性向であり、私たちの心の奥深くにひそみ、社会・文化をかたちづくる。

  本書はそのことを、さまざまな「喜び」というテーマで解読していく。
 ・・食・愛・セックス・芸術・スポーツ・想像・苦痛・科学・宗教etc
 読者はこうしたものに複雑な喜びを覚える人間ならではの心の深みへと導かれるだろう。

 ・なぜ、喜びに苦痛を、苦痛に喜びを感じるのか?
 ・なぜ、仮想現実をつくり、そこに現実以上の喜びを感じてしまうのか?
 ・想像力・創造力はどこから生まれるのか?・魅力の正体とはなにか?
 ・ホラー映画など怖いモノについ惹かれてしまうわけは?
 ・なぜ、ヒトは科学や宗教を生み出したのか? 

 心の根源へと降りていく、スリリングで明晰な知の探険へ、ようこそ!

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●ポール・ブルーム 
  イェール大学・心理学部教授。哲学・心理学協会(SPP)の前会長。
  著書に『赤ちゃんはどこまで人間なのか:心の理解の起源』などがある。
  アメリカ出版社協会最優秀賞、アメリカ心理学会発達心理学書籍最優秀賞など、数々の賞を受賞。

 ●小松淳子(訳者)
  訳書にブルース・M・フード『スーパーセンス』、ゲルト・ギーゲレンツァー『なぜ直感のほうが上手
  くいくのか?』など。

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 ::目次:: 

 はじめに 人間であることの核心
 第1章 見えない「本質」がそこにある(喜びの本質)
 第2章 魂のお味はいかが?(食の喜び)
 第3章 魅力の正体ってなに?(愛とセックスの喜び)
 第4章 有名人の着た服が高額で売れるわけ(物を愛する喜び)
 第5章 なぜアートに魅せられるのか?(芸術・スポーツの喜び)
 第6章 空想の役割(想像の喜び)
 第7章 怖いモノ見たさの謎を解く(安全と苦痛の喜び)
 第8章 科学と宗教、限りなさと畏怖(超越する喜び)
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絶賛の声!

 ポール・ブルームは、今日、心の科学において最も深く、最も明晰な思索家である。
 ——スティーブン・ピンカー

 本書には、「なぜ芸術が喜ばしいのか」というテーマについて、
 私がこれまで読んだ最良の論考がある。
 ——ダニエル・レヴィティン〜『音楽好きな脳』の著者

 
Mr.快楽原理であるフロイドも、ブルームを認めただろう。
 
——タイム

 まるでトークショーのように次々と面白い話が展開していく。・・
 芸術・物語・食・セックスなど、我々が普段「喜び」を感じることの根底にある
 「本質」とは何なのか、という問いに答えようとしている
 
——開一夫(東京大学教授)『日経サイエンス』

 人間の創造力と想像力をめぐる、ユニークな書
 
——『聖教新聞〜日曜書評欄』

 認知心理学や脳科学の最先端をのぞきながら「本質」にたどりつく旅が楽しめる本。
 
——橋本大也『情報考学』

 買うも買わぬも、あなたの本質を見抜く力次第!
 ——山本尚毅『HONZ』

 さまざまな文献や研究、事例を提示しつつ、
 人間の根幹となる食やセックス、アート、思索や宗教に迫っている。
 
——ダ・ヴィンチ』

 人の心のどこまでが適応的に説明できるのか、尽きない興味をかき立ててくれる本
 
——Asami R〜Blog

 無意識のうちに「ある」と仮定してしまう本質的な内在物や由来によって、
 我々は事物の価値を判断する

 ——
森山和道『東京新聞・中日新聞』日曜書評欄

 マゾヒズム、宗教、食、セックスーー人間の「喜び」の源を検証
 
——桃江メロン『週刊 金曜日』

 
著者独自の研究に、神経科学、行動経済学や哲学などの知見を織り交ぜながら、
 人間の喜びにおける「本質主義」について、説得力のある議論を展開している。
 ——シード・マガジン


 食や性愛、芸術や楽しみについて明かしたこの本に、だれが抵抗できるだろう?
 ——ニューズウィーク

 ブルームは、幸福についての一般的な内容とは大いに異なる本を書き上げた。
 ——ニューヨーク・タイムズ

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