デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳
「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる
 
メアリアン・ウルフ 著
大田直子 訳 

296頁/定価 2200円+税 発行 インターシフト(発売 合同出版)
かけがえのない「読書脳」が失われる前に、
新たな「バイリテラシー脳」をいかに育てるかーー

「読む脳」科学の世界的リーダーによる画期的な提唱!

・文字を読むとき、脳はどれほど複雑な仕事をしているか
・紙の本が、創造力や共感力、記憶力、分析力を高めるわけ
・脳がデジタル・モードになると、読み方はどう変わる?
・熟達した「深い読み」ができる脳のしくみとは?
・脳の発達段階に応じた「読み書き力」「デジタル力」の育て方
・読書脳が失われていくと、文化や社会はどうなるか?
・ゆっくり急ぐ「喜びの時間」とは?

デジタルによって人類が大きな転換点を迎えているいま、
紙とデジタルの読む脳の違いを知り、
ともに強いバイリテラシー脳を育てることが、次代を生きる糧となる。

手紙形式で、あなた(読者)に語りかけ、静かに深く問いかける
珠玉の読書脳体験がここに。

★立花隆・養老孟司・松岡正剛・竹内薫・山形浩生・池谷裕二・瀬名秀明・佐倉統・
山本貴光 氏ら絶賛の
名著『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか?』、待望の続編!

::続々、本書も絶賛書評!::
★これからの時代は、この方向(バイリテラシー脳)で進む以外にないのだ
ーー立花隆『週刊文春』

★紙とデジタルどう違っているかに注意を払うことが重要だと教えてくれる
ーー山本貴光x吉川浩満『YouTubeチャンネル:人文的、あまりに人文的 #001』

★本書は関係者必読であるーー永江朗『週刊朝日』

★人類の脳が変化していく過渡期にーー藤田直哉『建築討論』

★小さな子を持つ親は大いに参考になるだろうーー『日本経済新聞』

★読字脳を重視するとともに新しいテクノロジーを教育や社会に生かす方法を考える
ーー『日経サイエンス』

★「読むこと」がもたらす恩恵を再確認させるーー『聖教新聞』

★情報社会の現代では、意識して両者(紙とデジタル)の読みのバランスをとるべきだろう。
ーー『産経新聞〜ビジネスパーソンの必読書』

★数千年の歴史をもつ読み方と最新のデジタル技術での読み方。
2つを自在に行き来する新しい読み方が、いま求められている
ーー戎橋昌之『Nブックひらめきレビュー』

★「デジタルネイティブ」世代に深い読書の知恵を伝授する、著者の英知が光る。
ーー『日刊ゲンダイ』

★読むことと二つの知的な体力について
ーー倉下忠憲『シゴタノ!』

★デジタルデバイスで読むことで「深い読み」は損なわれるのか?
ーー冬木糸一『基本読書』

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●著者
メアリアン・ウルフ
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教育・情報学大学院の
「ディスレクシア・多様な学習者・社会的公正センター」所長。

専門は認知神経科学、発達心理学、ディスレクシア(読字障害)研究。
その優れた業績により、多数の賞を受賞。
著作は『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか?』など。

●訳者 大田直子
翻訳家。訳書は、エリエザー・スタンバーグ『〈わたし〉は脳に操られているのか』、
デイヴィッド・イーグルマン『あなたの脳のはなし』、オリヴァー・サックス『意識の川をゆく』など、多数。


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::目次::

◆「目次・第一の手紙」の立ち読みはこちら

■第一の手紙 ・・・デジタル文化は「読む脳」をどう変える?

■第二の手紙・・・文字を読む脳の驚くべき光景
 脳の可塑性・専門化・音速の自動性
 三つの円形舞台サーカス:巨大なテントの下で/注意のスポットライト/
  視覚のリング/言語のリング/認知リング・感情リング

■第三の手紙 ・・・「深い読み」は、絶滅寸前?
 文中には何がある?:注意の質 
 深い読みの喚起プロセス:心象の力
 共感ーー他人の視点になる
 背景知識
 深い読みの分析プロセス:類推と推論/批判的分析

■第四の手紙 ・・・これまでの読み手はどうなるか
 読みのすべてをつなぐデジタル・チェーン:どれだけ読むか/どう読むか/
  何を読むか/どう書かれるか
 自分を実験台にして:最後の環ーーなぜ読むのか

■第五の手紙 ・・・デジタル時代の子育て
 注意散漫な子どもたち:バッタの心/記憶への影響
 外部の知識源への依存
 読み方は考え方を変え、考え方は読み方を変える

■第六の手紙 ・・・紙とデジタルをどう両立させるか
 ひざのすき間でーー最初の二年間:読んでいるとき、からだはどう反応するか
 二歳から五歳までーー言語と思考がともに飛び立つとき
 ガマノコシカケと物語の秘密の言葉
 画面モードに設定されてしまう前に
 つなぐべきか、つながざるべきかーー問題は、どれを、いつ
 将来の準備
 急ぎすぎないで

■第七の手紙 ・・・読み方を教える
 どこから始めるか:子どもたちに何が必要かを見つける/
  教師が知っておくべきこと/あらゆる学年で、あらゆる分野で

■第八の手紙 ・・・ バイリテラシーの脳を育てる
 子どもの発達へ向けた提案:印刷媒体のたいせつな役割/デジタルの知恵
 三つの大問題:第一のハードルーー媒体がおよぼす影響の調査
 第二のハードルーー専門家の研修・育成
 第三のハードルーー利用機会と関与の格差
 注意、記憶、接続、推論、分析、そして跳べ!

■第九の手紙 ・・・読み手よ、わが家に帰りましょう
 観想・熟考の生活:喜びの時間/社会的利益のための時間/知恵の時間