もっと!
愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学
 
ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング
梅田智世 訳 

344頁/定価 2100円+税 発行 インターシフト(発売 合同出版)
私たちを熱愛・冒険・創造・成功に駆り立て、
人類の運命をも握るドーパミンとは?


ドーパミンは、よく言われる「快楽物質」ではない。

脳の2つの回路 ーー「欲求ドーパミン」によって〈期待〉を駆り立て、
「制御ドーパミン」によって〈達成への力〉をもたらすのだ。

・創造力の源
・先を見越した戦略
・恋愛が長続きしないわけ
・充足感の欠乏
・変化に適応できる柔軟さ
・支配と服従
・依存症・精神病のリスク
・保守・リベラルの気質
・人類の大いなる進歩と破滅
 ・・・
すべて「もっと!」を求めてやまないドーパミンが鍵を握る。

そして、未来志向のドーパミンと「いまここ」志向のH&Nとの
バランスこそ、脳の潜在能力をもっとも解き放つ。

★Forbes誌「年間ベストブック」(2018)受賞!
★激賞! 
V.S.ラマチャンドラン + ダニエル・ピンク + デイヴィッド・イーグルマン

新たな洞察にあふれている ーー V.S.ラマチャンドラン
驚嘆すべき偉業だ ーー ダニエル・ピンク
読み始めたら止まらない ーー デイヴィッド・イーグルマン

★絶賛書評
人生や社会を考える上での重要な示唆を含んでいる。本書の内容は世間の一般常識とするに値する
ーー養老孟司『毎日新聞』

人を操る神経伝達物質の物語
ーー
渡辺政隆『日本経済新聞』

ぜひ読んでいただきたい1冊です
ーー土井英司「ビジネスブックマラソン」

ドーパミンの作用に目を向けると世の中のあらゆる行動原理がつかめてくる
ーー
峰尾健一「HONZ」

脳科学から世界の潮流を読み取くこともできる目からうろこの1冊だ
ーー『中日新聞・東京新聞』

★「人間の光と闇・・・創造と狂気、支配と服従、成功と欺瞞、
熱愛と依存、進歩と破滅・・・には、ドーパミンがはたらいている。
この圧倒的な力をおさえ、調和をもたらすのがH&N回路だ。
最新科学が人間存在の核心に迫り、バランスのとれた脳の活用法も伝授します 」
ーー編集部より

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著者
ダニエル・Z・リーバーマン
ジョージワシントン大学の精神医学・行動科学部教授およびクリニカル・アフェアーズ副議長。
アメリカ精神医学会の特別研究員。キャロン財団リサーチ・アワードを受賞。
米国の保健福祉省、商務省、薬物・アルコール政策局などに精神医学の知見を提供している。

マイケル・E・ロング
ライター、スピーチライター、脚本家。ジョージタウン大学でライティングを教える。
プロフェッショナル・スピーチライターズ協会の常任コーチ。
オックスフォード大学での基調講演を含め、世界各国で講演も行っている。

訳者
◎梅田
智世
翻訳家。
訳書は、リアム・ドリュー『わたしは哺乳類です』、
ダレン・ナッシュ博士『恐竜:驚きの世界』、
ジョナサン・グランシー『世界建築大全:より深く楽しむために』など。


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::目次::

◆「目次・解説」の立ち読みはこちら

はじめに:上と下

第1章: 愛 ーー 恋愛から友愛へ
ドーパミンは快楽物質ではない/報酬予測誤差/身体の近く・遠く/
ダークサイド/友愛を司るH&N/ドーパミン停止がオーガズムをもたらす 


第2章: 依存症 ーー「欲求ドーパミン」の駆動力
あなたの脳は誰が支配している?/欲求回路/人はなぜ幻影の世界に生きるのか/
「ほしい」と「好き」/抑制できなくなる/急激な上昇/すさまじい反撃/
幸福が逃げ去るわけ/性格や意志が弱くなくても/パーキンソン病治療薬のリスク/
もっと、もっと、もっと/イージーアクセスと習慣/ビデオゲームをやめさせない仕掛け/
欲求ドーパミンに対抗する

第3章: 支配 ーー「制御ドーパミン」の達成力
先を見越した戦略/粘り強さのもと/努力するかどうか/自己効力感/「代理的」関係、「親和的」関係/
服従による支配/けっして満足できない人/ADHDの謎を解く/太りすぎと衝動性/
ドーパミンに良心はない/敗北しないための勝利/熱い暴力・冷たい暴力/
感情を抑制し、危機を脱する/遠くから殺すほうが簡単だ/自動運転車の問題/
誘惑に抗うと・・・/意志力訓練マシン/ドーパミン対ドーパミン/
動機づけ強化療法/認知行動療法/一二ステップ促進療法

第4章: 創造と狂気 ーー すごい発想が生まれる源
幻覚と妄想/サリエンシー/精神障害のショート回路/潜在抑制低下と芸術/モデル構築/
メンタルタイムトラベル/知恵の基礎になる/モデルを壊す/活性化する脳の領域/
脳を刺激して創造力を高める/創造と狂気が交わる場所/
夢の培養テクニック/ノーベル賞科学者が芸術好きなわけ/
いまここを犠牲にして/喜びの代償


第5章: 政治 ーー 保守とリベラルの脳の違い
政治的傾向と性格/シリコン・ヴァレーの政治風土/ハリウッドからハーヴァードまで/
変化に対応できる力/遺伝子による分断/政策か、慈善か/セックスを楽しめるのはどちら?/
ヒッピーと福音派/もっとも効果的な武器/なぜリスク管理を誤るのか/
脳の配線が違う/人を保守にするには?/道徳的判断を変える薬/
移民への意外な反応/人をリベラルにするには?/政治と距離/政治家に向く人、向かない人/
ドーパミンも政治も休まない/脳と権力


第6章: 進歩 ーー 新しさを求め冒険する気質
人類の大いなる移動/冒険好きと7Rアレル/ドーパミンと移動距離/
新しい生活様式に順応できるタイプ/どちらの仮説が正しい?/現代の移住/
双極性障害/移民の多い国の遺伝子/アメリカは発揚気質の国/
発明家、起業家、ノーベル賞受賞者/人間の本質/頭を掻くとき/
どんな未来も現実ではない/ドーパミンが人類を滅ぼす?/核のボタン/地球を破壊する/
人工知能が決める最善策/人口崩壊/何もせずに、すべてを体験する

第7章: 調和 ーー ドーパミンとH&Nのバランスをとる
生産性の高い不幸、幸福な怠惰/熟練の技/五感からのデータ/花とコンクリート/
倍増するミス/マインドワンダリング/脳と手/幸せにはどちらも必要