わたしは哺乳類です
母乳から知能まで、進化の鍵はなにか
 
リアム・ドリュー 著 
梅田智世


432頁/定価 2600円+税 発行 インターシフト(発売 合同出版)

哺乳類はどこから来て、どのようにわれわれの姿になったのか? 
進化の謎を解く、最新研究を満載した<決定版・哺乳類入門>!


母乳・セックス・受胎・子育て・
体毛と内温性・歯と骨・感覚・知能・・・・

・母乳が汗から進化したわけ
・精巣が体外に出たのは冷却のためではなかった!?
・胎内で父母の遺伝子は対立している
・顎(食べる)と耳(聞く)はともに進化した
・いかに新皮質は発達したのか?
・進化の謎を明かす鍵、カモノハシ
 etc.

絡みあいループする進化の視点を重視し、
驚きの最新研究を満載した「決定版・哺乳類入門」!

★意義深い本が出版され感動した
 ーー浦島匡(帯広畜産大学教授、『おっぱいの進化史』共著者)
★目からウロコの楽しい進化論
 ーー竹内薫『日本経済新聞』
★すべてのヒトが、自らの起源を知るために読んでおくべき1冊
 ーー平山瑞穂『週刊朝日』
★なるほどと感心した
 ーー瀬名秀明『週刊ダイヤモンド』
人間を含むすべての生き物が、いじらしく見えてきた
 
ーー加藤徹『読売新聞』
★筆は柔らかいが、中身は濃い
 ーーBOOKウォッチ
★じつに素晴らしい進化の探究だ!
 ーー『ネイチャー』
★絶え間なく変化する科学への深い理解と、自然への愛にあふれた本!
 ーー『サイエンス』 

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●著者 リアム・ドリュー
サイエンスライター。神経生物学博士。ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジとコロンビア大学で、
12年間、哺乳類の脳の研究などに従事。

●訳者 梅田智世
翻訳家。訳書は、リチャード・メイビー 『イースト・アングリアへ:わたしは自然に救われた』、
ダレン・ナッシュ博士『恐竜:驚きの世界』など。

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::目次::

◆「目次・解説」の立ち読みはこちら

はじめに: 哺乳類らしさって、なに?

第1章: なぜ精巣は体外に出たのか
ぶらぶら揺れる陰嚢の起源/冷却仮説に問題あり/
トレーニング仮説、ギャロッピング仮説など

第2章: カモノハシに学ぶ
哺乳類誕生の情報源/まとまりのない細い枝/凄い感覚システム

第3章: 性を決める新たな発明
性の根源へ/哺乳類だけの発明品/ホルモンと染色体/
SRY遺伝子/ヒトY染色体は消滅する?

第4章: 風変わりな生殖器
独自の性交スタイル/こうして陰茎が生まれた/
肢と陰茎のつながり/陰茎の特殊性・多様性/ヒトのメスは異例の存在

第5章: 受胎と発生——細胞進化のイノベーション
発生のすべての段階で/有胎盤類の妊娠に欠かせない細胞型/
始原生殖細胞の力/哺乳類の生殖のかなめ/有袋類は中途半端?

第6章: 胎内で対立する父母の遺伝子
胎生と胎盤/激しく変化してきた胎盤/胎児成長のアクセルとブレーキ

第7章: ミルキーウェイ
乳腺は驚くべきもの/乳腺の起源と進化/
汗が母乳に変化したわけ/哺乳の大きな利点とは?/なぜオスは哺乳しないのか

第8章: 夫婦が先か、子育てが先か
交尾未経験のメスは子を嫌う/親の経済学/
ホルモンからの解放/模倣と社会的集団/遊びの意味

第9章: 歯と骨と恐竜
哺乳類の定義/歯の分業/顎と聴覚の密接なかかわり/
エアコンのような鼻甲介/加速と方向転換/三つ巴の論争

第10章: 高速で燃える生命
割に合わない特性/熱損失に注目!/
劇的に高まった基礎代謝率/体毛のもと/内温性の起源


第11章: 夜につちかわれた感覚
哺乳類の多くは夜行性/人間中心主義から離れて/
中耳の骨はどこから来たか/地位の高い嗅覚/触覚と体毛/別の世界

第12章: 悩ましきは多層の脳
ジュラシック・スパーク/新皮質はどう進化したか/爬虫類の皮質と比べる/
よく似た鳥類の脳/ホヤと知能/ヒトの知能の謎を解く鍵


第13章: 絡み合いループする進化
哺乳類は特別?/マトリョーシカのような存在/相関的な前進/
恒常性(ホメオシタシス)を維持する能力/ダーウィンの歩いた森で