動物たちの喜びの王国

ジョナサン・バルコム著 土屋晶子◎訳
384頁/定価2300円+税
ISBN 978-4-7726-9508-4

発行 インターシフト 発売 合同出版

動物の喜び(快楽行動学)をテーマとした世界初の本!>
いたずらやスリルが大好きで、味わいやセックス(同性愛も多し)、
酔いを楽しみ、ユーモアや美意識までそなえている動物たち。
そして、魚や昆虫にまで、感性や個性のあることがわかってきた。

従来の動物観をくつがえし、ひとと動物とのかかわりを問い直す画期的著作!


●ジョナサン・バルコム Dr Jonathan Balcombe
動物行動学者。コウモリのコミュニケーション、カメの産卵、鳥類の繁殖などをテーマに、多数の学術論文、雑誌記事を執筆。著書は本書のほかに『The Use of Animals in Higher Education: Problems, Alternatives and Recommendations』(Humane Society Press/未邦訳)。「責任ある医学をめざす医師委員会(PCRM)」の研究員でもある。講師としても人気があり、世界各地で講演をおこない、日本にも招かれている。米国・ワシントンDCに妻と娘、2匹のネコとともに暮らす。

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::目次::                   

 第1部  なぜ「動物の喜び」なのか?   
 
 第1章 もっとも幸せなものが生き残る ・・・喜ぶ動物は適応している
      ・スパイスの話と水浴びをするワタリガラス   ・喜びの基本となる要素
      ・喜びへの窓 ・利己的な遺伝子と満足したミンク

  第2章 禁じられた喜び ・・・科学者たちのタブー、動物の感情
      ・動物の心に対する考え方 ・「のしかかる難問」 
      ・擬人化はいけないことか? ・解明手段としての逸話 

  第3章 動物の賢さ ・・・喜びのなかの知性
      ・賢いサメと順応性のあるカエル ・忘れ去られている「個別の存在」
      ・喜びの先に    

 第2部  ●動物はどんなときに喜ぶのか? 
  
第4章 遊び ・・・ただ楽しいから 
      ・重力ゲーム ・その他のゲーム ・いたずらする ・スリルを求める 
 
 
 第5章 食べ物 ・・・食べる楽しみ 
      ・味覚も進化する ・目新しさは最良のスパイス ・それぞれの食の好み
      ・食事です。セルフサービスでどうぞーー期待の重要性
      ・魚も味がわかる

  第6章  セックス ・・・娯楽としての生殖活動
      ・単にうれしいから? ・ クリトリスーー摩訶不思議な存在    
      ・セックスざんまいの日々
       (霊長類・アザラシとマナティ・食肉類・クジラ類・
       有蹄類・翼手(コウモリ)類・齧歯類とその他の哺乳類・鳥類・
       爬虫類・両生類・魚類などのセックス)  

  第7章 タッチ ・・・喜びとのつながり
      ・コミュニケーションとしてのタッチ ・グルーミングの喜び ・異なる種間のタッチ
      ・からだをひっかく行動ーーかゆみもとれる気持ちよさ ・はしゃぐネズミたち
      ・魚になったような気分とは? ・くつろぐ

  第8章 愛 ・・・親密さのなかで育まれるやさしさ
      ・愛によって適応力アップ ・つがい ・利害を超えた愛 ・求愛
      ・仲間とのきずな ・オウムの熱烈愛 
                  
  第9章 もう一歩上の喜び ・・・ユーモア、美意識など高次の楽しみ 
      ・ハイになる ・わきたつような楽しさ ・飛ぶ喜び  
      ・美 ・音楽 ・笑いとユーモア 

   第10章 ハエから魚まで ・・・快感の境界例
      ・魚にも感情がある ・魚も遊ぶーー仰天するほどでもない事実 
      ・背骨がなければ感覚もない? ・性的快楽を誘うタッチ?
      ・隅に置けない膜翅類(アリとハチの仲間) 
      ・飛ぶハエにも意識がある?

 
第3部  ●動物の喜びから                
  第11章 よいことをすれば、気分もよい ・・・楽しい動物界が教えてくれること 
      ・喜びはそれぞれの動物のもの ・喜びの道徳的価値 
      ・道徳的な動物ーーフェアなものが生き残る ・それぞれの動物にも大事な生活がある
      ・快楽行動学 ・喜びあふれる動物王国をめざして

  謝辞・参考文献                       
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多くのメディアで絶賛!

動物の快楽に関してこれ以上行き届いた情報源はいまのところ他にないだろう。・・動物や動物の幸福に関心がある方も、これまで関心はなかったがこの書評で興味を持ったという方にも、ぜひ薦めたい一冊である
 ーー伊勢田哲治(科学哲学・倫理学/名古屋大教授)『学灯』原著の書評より

動物たちも人間と同じように生活をエンジョイしていることを、沢山の具体例を挙げながら論じた好著である
 ーー池田清彦(早大教授)『東京新聞・中日新聞』日曜書評欄より

ほ乳類はもちろん、鳥にも魚にも虫にも喜びがあり、独自の知性をもってこの世を生き抜いていると著者は言う。動物たちの世界のなんという豊饒! 人間だけが知性や感情を持っていると考えるのは思い上がりなのだ。
 ーー日刊ゲンダイ・書評欄より

思いもかけない興味深い視点から、動物の行動が描かれている
 ーーPopular Science誌
動物の行動はプログラム化されているのではなく、喜びをもたらすように仕向けていることがよくわかる
 ーーPsychology Today誌
バルコム博士のパワフルな論議は、読者を魅了する!
 ーーニューヨーカー誌
・・・ほか、多数のメディアが紹介



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