つぎはぎだらけの脳と心
脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか?

デイビッド・J・リンデン著
夏目大◎訳 352頁/定価2200円+税
 ISBN 978-4-7726-9516-9
発行 インターシフト 発売 合同出版

その場しのぎで進化してきた、つぎはぎだらけの脳。
“人間らしさ”も、いい加減な作りの脳からこそ、生まれた。
私たちの愛、記憶、夢、神……なども、その産物にほかならない。

“脳の可塑性”研究における国際的リーダーであり、
「同業者として“神様"のような存在」と、池谷裕二氏が称えるリンデン教授が放つ、
脳と心の常識をひっくり返す話題作!


★「私が尊敬するリンデン教授の本だから、文句なく面白い。
 虚言、セックス、夢、宗教 ——
 これらが脳の設計ミスから生まれることを知れば、読者の「常識」はブッ飛ばされるだろう」
 ーー池谷裕二氏、
推薦!

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●デイビッド・J・リンデン David J.Linden  
ジョンズ・ホプキンス大学医学部・神経科学科教授。脳の可塑性の研究分野では、国際的リーダーの一人。『Journal of Neurophysiology(神経生理学ジャーナル)』の編集長も務める。

●夏目大(訳者)
翻訳家、ライター。訳書に『Mind Hacks:実験で知る脳と心のシステム』『Mind パフォーマンス Hacks:脳と心のユーザーマニュアル』(オライリー・ジャパン)など。

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 ::目次::  

  プロローグ:「その場しのぎ」の脳が人間らしさを生んだ  
               
 1章 脳 の 設 計 は 欠陥 だ ら け ?  
  脳の作りは、案外いい加減・・スイッチが入ったままの小脳・・
  脳はアイスクリームコーンのようなもの・・ほか

 2章 非 効 率 な 旧 式 の 部 品 で 作 ら れ た 脳
  燃費が悪い脳・・軸索は水漏れする庭のホースのよう・・脳はサイコロを振る・・ほか

 3章 脳 を 創 る
  遺伝子ではできないこと・・発達中の脳は戦場のようなもの・・
  環境の豊かさはビタミンに似ている・・ほか

 4章 感 覚 と 感 情  
  脳はなぜ「物語」を作るのか?・・P細胞とWhat経路、M細胞とWhere経路
  ・・情報の隙間を埋める脳・・痛みを避ける学習

 5章 記 憶 と 学 習 
  記憶の攪乱・・記憶の想起はネット検索に似ている・・記憶のエラーが起こる理由
  ・・長期記憶の作られ方・・「記憶」は、進化の偶然の産物に過ぎない・・ほか

 6章 愛 と セ ッ ク ス 
  脳が決めた性の特徴・・脳の性差とはなにか?・・歯磨きで起こるオーガズム
  ・・性的指向と脳の関係・・ほか

 7章 睡 眠 と 夢 
  睡眠はなぜ必要なのか?・・レム睡眠とノンレム睡眠が交互に行われる理由・・
  ・・なぜ夢を見るのか?・・怖い夢が記憶の統合を促す・・ほか

 8章 脳 と 宗 教 
  宗教が存在する理由・・脳の「物語作り」は止められない・・
  「超自然的な説明」の作用・・ほか

 9章 脳 に 知 的 な 設 計 者 は い な い
  インテリジェント・デザイン論の根本的な誤り・・まったく逆の真実

 エピローグ :「中間部分」の欠落
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識者やメディアが絶賛!

私が尊敬するリンデン教授の本だから、文句なく面白い。
虚言、セックス、夢、宗教 ——
これらが脳の設計ミスから生まれることを知れば、読者の「常識」はブッ飛ばされるだろう。
ーー池谷裕二

こうやったら頭が良くなる、そういう類の話なら、いくらでもある。それを信じる前に、まず本書のような書物を手にとってみるべきであろう。脳の基礎的な入門書としても使える本である。
ーー養老孟司『週刊文春〜今週の必読』より

なによりも脳科学の今を感じ取ることのできる書物である。
ーー石浦章一『日経サイエンス』より

現在の脳科学が、《日常的な直感》や《思い込み》とはまったく異なる真相を明らかにしつつあることが実感できるだろう。いまこの瞬間に感じている《世界像》すら、脳が作り出した幻影なのだ。
ーー森山和道『週刊SPA!』より

マイケル・ポランニーが明らかにした人間が持つ「首尾一貫した存在からなる『宇宙』の形成」の機能は、脳科学の立場からも「物語作成機能」という形で「証明」されつつある、ということなのかもしれない。
ーー藤堂安人の「イノベーション雑記帳」〜Tech-Onコラムより

・・こうした実験は、行動経済学の知見を説明する役に立つ。Kahneman-Tversky以来よく知られているように、情報を一定の枠組の中で解釈するフレーミングは遍在的で強力な行動だが、それは脳の構造に深く根ざしているのである。
-ー池田信夫 Blogより

・・本書の特徴、いや特長は、そんな脳の「ガラクタ」ぶりを、ハードウェアにとどまらず、その上で実行されるソフトウェア = 心にまで敷衍した点にあるだろう。・・それがどれほど滑稽で、そして文字通り「人間的」なことか。
-ー小飼弾『404 Blog Not Found』より

・・本書が集中的に論じている脳の非合理性を、もっと突き詰めて研究したら、天才的ひらめきを連発する脳も作れるようになるのかもしれない。
-ー橋本大也『情報考学 Passion For The Future』より

・・テーマの選び方も説明もたいへん上手で・・おすすめ。インターシフトは非常に高いヒット率を維持していてすばらしい。
-ー山形浩生『週刊ビジスタニュース』より

脳について知りたいときに、道案内として押さえておきたい本です。
-ー『ほぼ日刊イトイ新聞』「イトイの読んだ本、買った本。〜乗組員が読んでみた」より

私たちを魅了し続ける数多くの事例と刺激的な考察にあふれている。
-ー『ニューロン』誌

神経科学に詳しい読者であっても、スパイスの利いた論点、入手し難い貴重な情報の数々を、
大いに楽しめるだろう。
ーー『ネイチャー』誌

リンデン教授の語り口は、読者をとらえて放さない。
-ー『サイエンティフィック・アメリカン』誌

私たちの脳が、洗練されたデザインなどされているわけではなく、
ぶざまなつぎはぎだらけであることを解き明かしている。
ーー『ニューズ・ウィーク』誌

・・ほか、多数のメディアが、絶賛!


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